黒い気持ちと本当の承認

以前にもこういったこと何度か触れている気がするが、
私は自分の黒い気持ちを出すのが苦手だった。

黒い気持ちは誰にでもある。

必ずあって、きっとなくなりはしない。

でも、それがあることを認めること、そういう自分を受け入れることが苦手で
目をそむけたくなる。

これって誰でもそうだろうか。

でもこの黒い気持ちをまず受け入れること、
それが出来てこそ、認識してこそ、初めてクリーニングに取り掛かれる。

ある人は言った。

「自分のタブーを犯してみるといい」と。

そのタブーは人にとってそれぞれだろう。

この言葉は私の中に残っていて、ぼんやりと問いが舞う。

「私はどんなタブーを犯せるだろう」

明確な答えは今もない。

急にふと思った。

誰かを「嫌い」そう思うこと自体、抵抗がある。

時々「嫌いな人はいない」そう言う人もいる。

私は嫌いな人がいないとは思わない。

案外好き嫌いははっきりしている方だと思っている。

それでも「嫌い」とは出来れば言いたくない。

言っても気持ち良くないし、かえって罪悪感が出てくる。

でも敢えて、「嫌い」を認める。

誰かに別に言わなくてもいい。
ただ、自分に言ってみる。自分で認めてみる。

しばらくはその気持ちはちょっとシンドイけれど、きちんと向き合うと、
何がイヤなのかだんだん見えてくる。

それがクリアにわかればわかるほど、その「嫌い」がドンドン薄くなって、
たいてい最後は「感謝」に変わる。

「教えてくれてありがとう」

これを乗り越えた時にはじめて

「嫌いな人はいない」

そう言えるようになるんだろう。

そんな風に思う。

「黒い気持ち」はなくならない。

でも「黒い気持ち」をちゃんと認めて受け入れれば、結局消滅してくれる。

「承認する」とは一見響きが良いけれど、
実際は痛みを伴う。

でもその痛みを乗り越えれば、本当の温かい響きの良い「承認」になれる。

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