私の癒し

私は小っちゃい頃、左手にタオル、右手はおしゃぶりの
典型的なおしゃぶりっ子で、親指にはしゃぶりだこが出来ていた。
おしゃぶりをすることは何かとっても安心するものだったし、
左手に持ったボロボロタオル(これ、ボロボロなのが大切!)で顔をなでなでするのが、
こよなく気持ち良かった。
いつしか、おしゃぶりもタオルなでなでも止められたけど、
その名残として、今も寝る時は一年中タオルケットでタオルの感覚に触れていたい。
小っちゃい時の片手に持っていたタオルにせよ、タオルケットにせよ
何かの折に新調されたときは、慣れるまでなかなかキツイものがあった。
タオルに自分の匂いが染みついてこそ安心して心地よいものだったからだ。
これは動物的本能だろう。
おしゃぶりタオルはもはやなくなった10代20代になった頃も
日中に自分のタオルケットの匂いを嗅いで安心していたのを覚えている。
ウチは布団で寝ていたので、押し入れに畳んでしまってある布団の間に挟まっているタオルケット。
そこに手を差し込んで、顔を突っ込んで匂いをかぐ。
そんな滑稽なことをしていたのを覚えている。
今や中年になった私は、悲しいかな、
そこまで自分のタオルケットの匂いを嗅ぐことはほとんどなくなった。
自分の匂いにそこまで安心感がなくなったのか?
それともそこまで自覚はしてないけど、加齢臭によって心地よさが半減されているのか(´;ω;`)ウゥゥ
その代わり、今、その役目となってくれているが、愛犬ダンク。
クッションに丸まったダンクのモサモサモフモフに顔をうずめ、匂いを嗅ぐ。
ダンクの息遣いがまた心地よい。
そんなことをしながら、昔のタオルケットに顔をうずめたあの感覚を思い出した。
癒されるこの感覚を。