バトンが羨ましくて

ダンスを習い始めてもうすぐ4年になる。

色んなダンスを習えるダンススタジオで、
今はK-POPダンスのクラスに通っている。
(K-POPのことは全くわからないのだが。。w)

40代後半で始めたダンスは、思った以上に難しく、
リズム感はないわ、振りは覚えられないわで、
特に最初1年は半泣きで帰る始末だった。

今は、振りに関して言えば、
最終的には何とか「わかった」という状態までにはいけるようになった。

ただし、「わかった」と「できる」はまた別。
でも最初はこの「わかる」にもいかれなかった。

踊りは無様ではあるけれど、なんとかついてはいっている。

そんな小さな進歩を自分に言い聞かせ、励ましながらやっている。

そんな風にけなげに続けている、私。

ただただ踊りへの憧れが手放せない。

踊っている人を見ると、心が躍る。

わーいいなー。素敵だなー。

その原点は、子供の頃に入っていた鼓笛隊のバトントワラーズだった。

ダンスというものは当時よくわからず、
私にとって、はじめての出会いがバトンだったのだ。

鼓笛隊の中の女の子の花形。

小学校低学年の頃は、バトンには入れず、小さな子たちは
旗がついた旗バトンというのを振って、
お遊戯のように踊った。

私はいつもバトンのお姉さんたちを憧れの眼差しで見つめていた。

そうして、3年生か4年生になった頃だろうか。

旗バトンを卒業する年になり、大太鼓とか小太鼓とかベルリラ(鉄琴みたいなの)など
ほとんどの子が楽器に配属になる。

バトンの子は2,3人くらいしか行かれないのだ。

私も希望はしたけれど、全く叶わなかった。

あの選考基準が何だったのか全くわからない。
目立っていた可愛い子だけが、当然のようにバトントワラーズに入っていった。

あの頃の何とも言えない気持ち。

悔しいとかいう気持ちとはなんか違う。
羨ましいな、と指を咥えて眺めている、ただそれだけ。

いや、ちゃんと言葉にしたら「悔しい」という思いだったのだろうな。

楽器になんて正直私は、全く興味がなかった。

少しはやったし、
やったらやったらで案外こなしていた記憶はある。

結局、その後、鼓笛隊には行かなくなった。
別に好きでもなかった。

バトンに憧れた、ただそれだけだった。

今でも子供の頃のこと、やりたかったこと、好きだったこと、
と聞かれると、あの時のバトンのことが頭に浮かぶ。

あの時の思いをずっとどこかに抱えていた。

そうして、その憧れにやっと踏み出したのが、4年前。

その前にも実は、タップダンス、バレエとちょっとだけ
手を出したことがある。
でも、なぜか続かなかった。

そうして、今。

あの時の憧れ、悔しさが今も奥の奥方にあるのを
急にふっと自覚した。

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