母の書道展

私の母は書道を習っている。
なんとなく、いつからか始めていたことは知っていたが、
あまり深く聞いたことはなかった。
親子っていい加減なものだ。
よくよく聞くと、10年くらいになると言う。
現在81歳なので、70歳近くになって始めたということだ。
その母が今年毎日書道展で入賞した。
いつも「書けないのよ。書けないのよ。」とこぼしていたことは知っていたので、
出来ないなりに頑張っているんだなぁとは
他人事のように思ってはいたが、入賞したとは素晴らしい。
私も書には大変興味があるので、先日、一緒に書道展に行ってきた。
私は書の嗜みは全くない。
小中学校の授業でやったくらいだ。
それが、何かの折に日本美術の展示の中で、
書を目にした時に、心が躍り、掴まれたのが忘れられない。
あれが何だったのかもう覚えていないけれど、
なんとも心揺さぶられ、目が離せなかった。
今回、母の書はもちろんのこと、
たくさんの展示を見て、やはり私の心はワクワクした。
私のワクワクに少しでも近づきたくて、
先日私も遊び半分ながら、書道をやってみた。
そうして今回、母が10年やって初めての入賞した作品を拝む。
70歳くらいから始めて、頑張ってやっている母。
何歳からでも始めていいんだよーと背中を押してもらったようだ。